雨ふりと稽古はじめ

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お気に入りの傘や長靴が活躍する季節になりました。
 
七十二候で「芒種(ぼうしゅ)」というこの時期は、稲や麦など穂の出る植物の種を蒔くころ。「芒(のぎ)」は、稲の穂先にある針のような突起のことをいいます。
 
いっぽう芸ごとの世界では、稽古はじめを6歳の6月6日にすると上手になる、といわれてきました。指で数を数えるとき、「6」でちょうど小指が立つので、「子が立つ」として縁起がよいということからです。
 
能の指南書「風姿花伝」のなかでも、芸をはじめるのは「数えの7歳(満6歳)からがよい」とあります。言われてやるのではなく、その子が自然とはじめるところに、何ともいえない独特な風格を持つようになる、とも添えられています。
 
 
家で過ごすことが多くなるこの季節。普段なかなか手をつけられずにいたことや、6歳でなくたって、何か新しいことをはじめるてみるのはいかがでしょうか。雨の音をBGMにして。
<参考>「日本の七十二候を楽しむ ー旧暦のある暮らしー」(白井明大)

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